6LoWPANはIPv6 over Low Power Wireless Personal Area Networksの略で、クラウドへの直結を可能にし、組込みで利用可能なIPv6ベースの低消費電力無線ネットワークでありIEEE 802.15.4準拠の通信プロトコルです。
UCTはLAN (IPv6)と無線PAN (6LoWPAN)を相互接続するための6LoWPANボーダールータを開発、製造し、同ルータをIoT-Engine開発キットに同梱するなど、アプリケーション開発に必要なハードウェア、ソフトウェアの提供し、効率の良いIoT (Internet of Things)システムの実現に貢献しています。
7つの特徴 6LoWPAN
1.UCTの製品を使えば6LoWPANアプリケーション開発がすぐにできる
IoTアプリケーション開発に必要なハードウェア・ソフトウェア全体を統合パッケージとして提供
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必要なものが揃っており、すぐにアプリケーションシステムを動作させることができる
<パッケージ内容>- 無線モジュール本体と開発基板
- UCT μT-Kernel2.0
- 各種デバイスドライバ
- 6LoWPANプロトコルスタック
- 機器制御サンプルプログラム
- 統合開発環境(IDE)用プロジェクトファイル
- 6LoWPANボーダールータ
- 6LoWPANパケットスニッファ
図:パケットスニッファ画面 - プロトコルスタックのみの製品(他社製品)では、インターネットとの接続に6LoWPANボーダールータに相当する中継機能の開発が必要
- 6LoWPAN開発キットはIPv6ボーダールータを最初から提供することでこの問題を解決
- パケットスニッファのファームウェアが付属し、デバッグを強力に支援
2 .インターネット(IPv6)と無線PANのシームレスな結合
6LoWPANボーダルータ
- LANと無線PANとのシームレスな相互接続を実現
- この中継機能により、特殊なデバイスドライバ等を導入することなく、PCやスマートフォンから無線ノードを一般のIPv6ノードと同様に扱うことが可能
中継の最適化
- RFC6775に基づく neighbor discovery 最適化を実装しており、トラフィックの多いLANへの接続でも実用的な性能を発揮
CoAP/HTTP変換
- ボーダールータ上に、CoAP (constrained application protocol)とHTTPの透過的な変換機能を搭載
- クラウドシステムと無線システムとを、REST に基づき統合・連携できる
3.リアルタイムOS「UCT μT-Kernel 2.0」に基づく、高い性能と機能性
低コストな構成
- 無線ノードの基本ソフトとして、リアルタイムOS「UCT μT-Kernel 2.0」を搭載し、 無線モジュール内のMCUのみで無線通信と高度な機器制御を両立
アプリケーション開発の容易性
- リアルタイムOSに基づく、タスク(スレッド)モデルでのプログラミングが可能
- IoTアプリケーションを、分かりやすいAPIで簡単に開発する事が可能
コンパクト性
- リアルタイムOS・プロトコルスタック・アプリケーション全体からなるソフトウェアシステムが、無線モジュール内部のMCUだけで動作
図:UCT 6LoWPANプロトコルスタック
4.使いやすいユーザーインターフェース
ウェブブラウザによる設定画面
- 無線PANやルーティング機能の設定を、ウェブブラウザからGUIを通して簡単に行うことができる
5.920MHz帯(IEEE 802.15.4g)のサポート
通信距離や、回り込み特性、省電力性に優れた920MHzをサポート
6. ディープスタンバイのサポートによる省電力アプリケーション
MCUおよびRFのディープスタンバイモードを用いた通信動作をサポートし、乾電池で一年以上動作するシステムを構築することが可能
図:IEEE 802.15.4 ビーコンモードに基づく動作時の消費電流
7.センサー等の接続が容易な開発基板
無線モジュールの信号は開発基板のスルーホールに出ており、センサー等の接続が容易
IoTルータ(6LoWPANボーダールータ)
モデル番号:U01C0192
- LANと無線PANを接続するための機器(単品)
6LoWPANのアプリケーション開発に必要なハードウェア、ソフトウェアを梱包した開発キットについてはこちらをご覧ください。
UCT 6LoWPAN 開発キットカタログ
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